昆虫博士と、ラジオの収録
- medicaproject 医療福祉ライター今村美

- 7月7日
- 読了時間: 2分

働いているラジオ局の番組の中に、地域の保育園や幼稚園、認可園の子どもたちの歌と声を届けるというものがある。
今日は、その収録に同行。
げんきいっぱいの子どもたち。
その中に、目が合うとにっこり笑ったり、小さく手を振ってくれたりする男の子がいた。
始めはあまりにもさりげなさすぎて、気のせいか?と思うくらいだったのだけれど、どうやら気のせいではないらしい。私へ向けてだけ、そっと合図を送ってくれている。
みんなで歌を歌い終わると、次はこども一人ひとりに将来の夢や今がんばっていることをインタビューする時間が始まった。
その子の番がまわってきたのは一番最後。
すると、言葉がどうしても出てこない。
先生たちが説得を試みるも、どうしても出てこない。
「昆虫博士って呼ばれているんだよね。”クワガタのお世話をがんばってます”って言ったらエサをあげようか」と、先生が飼っているクワガタの入っている箱を持ってきても、やっぱり言葉は出てこない。
わかる。わかるよ。どんなになだめすかされても、みんなの前では声は出ないんだよね。なぜだか急に出てこなくなるんだよね。
心の中で、共感とエールを送る。
結局、別室で収録をすることに。
別のお部屋へ移動した途端、言葉がするすると出てきた。
うん、わかる、だよね。
それにしても、あの子は自分と同じ匂いのする人間がいるぞと、なにか嗅ぎ分けたのだろうか?
だから、そっと合図を送ってくれたのだろうか?
なんだかちょっと不思議なような、でもほっこりする体験。
キュンとしたなぁ(笑)
収録を終えた子どもたちは、げんきにプールの時間へ。
もちろんその男の子も。
子どもたちがげんきって、それだけでしあわせな気持ちになる。





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