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クラウドソーシングとライター業のブラック化。

March 13, 2018

数年前、日本のITの礎を作ったような方の対談原稿をまとめるお仕事をした際に、その頃始まったばかりだったクラウドソーシングの代表であるクラウドワークスを日本人の働き方を変える画期的なものとして紹介されていたので、関心を持って登録した。

結局、一度もクラウドワークスを通じて仕事が成立したことはないし、登録していることすら忘れていた。

が、とある会社からヘルスケア分野でライターを探しているが、これまでのキャリアをみて、特別価格でお願いしたいので、検討してほしい旨のメッセージが届いて、久しぶりにログインした。

オフィシャルで提示されている価格は4000文字2000円というありえないものだったので、お声がけをいただいたお礼とともに、最低このくらいの金額で通常お仕事は引き受けているという相場のようなものと、過去の原稿をUPしているURLを送った。

すると、たくさんのライターからの応募があり、公正にライターの能力を測るために、フォーマットにのっとって応募してほしい旨の返信。さらに、始めの数回はその「能力」を見極めるために、1記事2000円という「お試し」期間がもうけられるとのこと。文面の言葉遣いは丁寧だし、一件まっとうなことを言われているかのような錯覚を覚えるものの、なにやらもやっとする。
「目下多忙なこともあり、今回は見送らせていただきたいと思いますが、機会がありましたらまたお声がけいただければ幸いです」という旨の返信をしたらば、すぐに「キャンセル」されました旨のアラームメールがクラウドワークスから届く。

うーん、なんだろう、このもやっと感は。好きでもない人から突然フラれて、あれっ?!的な・・・?
そもそもその会社の案件に応募する気がこちらにあったわけでなく、メッセージをいただいたから、お仕事にお声がけをいただいたから、いつものように丁寧な返信を心がけたつもりだったのだけれど・・・。

そもそも、プロのライターに「お試し」ってなんなんだろう?
クラウドワークスに登録している数多いる「ライター」に、その「お試し」の記事を4000字2000円で書いてもらって、実際のサイトにアップしていけば、永遠に4000字2000円で記事は出来上がっていくのではなかろうか・・・との邪推もしてしまう。

たくさんの取材を重ねて、たくさんの資料を読みこんで、経験値を重ねて「現在」がある。でもその経験値はまったく無視されてしまう。そもそも4000字2000円で仕事をしていたら、プロのライターとして食べてはいけない。

クラウドワークスを始めとしたクラウドソーシングが実現したのは、結局のところ「自由な働き方」ではなく、価格破壊と「よりブラックは働き方」なのではないかと思う。

でもそれはクラウドソーシングという仕組み自体が悪いわけではない。課題は複数あるにせよ、仕組み自体はとてもよいものなのだ。まっとうな価格で仕事を提示する発注者と、まっとうな価格で引きける受注者で成立するならば、冒頭の対談でも述べられていたように、「日本人の働き方を根本から変える」素晴らしい仕組みになるだろうと私も思う。

だけれど、現時点では私にもやっとをもたらすだけのクラウドワークスは、残念ながら時間の無駄に思えたので、退会することにした。

もっともAIが記事を書ける時代に、ライターとしてどんな記事を書いていくのか、どんな仕事をしていくのか、正直イラッとはしたけれど、改めて考えるにはよい機会にはなったかな。

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