top of page
  • 執筆者の写真medicaproject 医療福祉ライター今村美

男の脳と女の脳は違うっていう、いつものお話。


東北大学加齢医学研究所所長で、NIntenndoの「脳を鍛える大人のDSトレーニング」の監修者として知られる川島隆太氏の『めざすは認知症ゼロ社会!スマート・エイジング~華麗なる加齢を遂げるには?』を読んでいたら、 ・男性のほうが、空間認知能力(地図を見たり、図形を立体的なものとして考える能力)がすぐれている。 ・女性のほうが言葉を使うことが得意。 ~略~ ただし、これらの違いは、あくまで男性と女性をそれぞれ平均した場合です。実際には男女の違いよりも、個人と個人のあいだの違いのほうがずっと大きいのです。また、生まれつきの脳のつくりの違いよりも、どう育ったかということのほうが脳の働きに影響します。男女の脳には、違いはあるものの、どちらが良いというものではないことはもちろん、個人差のほうが大きいので気にするほどではないといえます。 以上引用。というくだりがあって、日頃長女と長男、その他多数の子どもたちを見ていて感じていることがそのまま書かれていた。 長男は棒を見れば振り回すし、パズルに熱中大陸する姿からは長女よりも明らかに空間認知能力が高そうだということが伺えるしで、いかにもTHE男子な男子だ。 一方、娘は誰がどう見ても女の子らしい女の子の体。 つい、うっかり、「やっぱり生まれつき男女には違いがある」という前提の発言をしがちなんだけれども、周りを見渡してみれば、パズル大好き・明らかに空間認知能力の高そうな女の子もいれば、棒なんぞ振り回さずにお母さんのそばでじっと折り紙をしていられるような男の子もいる。 確かに男女の脳のつくりには違いがあるんだろうけれども、それはあくまで平均値でしかない。一人ひとりの脳の個体差においては、平均値なんぞどうでもいい、というお話なわけで、子育てというのは自分の中のジェンダーバイアスを浮き彫りにしてきやがるな、とうっかり発言のたびに思う。くわばらくわばら。

最新記事

すべて表示

老人ホームに住んでみた。

もう小5になる娘が1歳半〜2歳頃、ひょんなことから老人ホームに住み込み取材することになった。 2歳下の妹が入院していた病院で同室になった人が老人ホームの経営者で、新しく有料老人ホームを開設するという。話を聞いていると、認知症があろうがなかろうが、出入り自由(※入居者や利用者が自由に出入りができる施設はそう多くはない)。図書室にギャラリー、カフェ、食堂があり、入居者や関係者でない地域住民も出入り自由

どこにだって行ける。

特養で働く知人と話していたら、「離職がハンパない。ひどいありさま」という。 彼女は小学生のこどもがふたりいるので、歩いても行ける距離ということで、その職場で看護師として働いているが、楽しくない職場に居続けるケア職はこれからますます減っていくだろう。 いまのケア職たちは、SNSでつながって、「あら、こんなところに素敵な職場が!」と情報を得て、全国どこでも自分に合いそうな職場を選ぶことができる。 藤沢

命の沙汰は運次第?!

受けられる医療はどこに住んでいてもだれにとっても同じクオリティが担保されるべきだけれども、正直、命の沙汰は金だけでなく、残念ながら運次第と思えることは少なくない。 よい医者にめぐりあうも運。 命が助かるかも運。 こんな側面があるのは、残念ながら現実だ。 そもそも医療資源の単純な問題で、たとえば脳卒中を起こした時に迅速に医療機関にアクセスできる地域に住んでいるのか否かは大きいし、NICUのある地

bottom of page