受けられる医療はどこに住んでいてもだれにとっても同じクオリティが担保されるべきだけれども、正直、命の沙汰は金だけでなく、残念ながら運次第と思えることは少なくない。
よい医者にめぐりあうも運。
命が助かるかも運。
こんな側面があるのは、残念ながら現実だ。 そもそも医療資源の単純な問題で、たとえば脳卒中を起こした時に迅速に医療機関にアクセスできる地域に住んでいるのか否かは大きいし、NICUのある地域で周産期を過ごすのか否かは医療の内容を大きく変える。
住むところは選択できるから、ある程度いま挙げたような問題であれば自分で回避しようと思えば回避できると言えなくもないかもしれないけれど、自分と相性の良い医者にめぐりあって、安心納得の医療を受けられるかななんてほとんど運としか言いようがないような気がしてくる。
でも、いま目の前にある医療資源の中で、最大のパフォーマンスを引っ張ってくるためには、(ほかへ行くという手もあるだろうけれど)目の前にいるお医者さんとうまくやるしかない。
医師から上手に最適な医療を引き出すには、自分の地域の医療資源や医療者が置かれた状況、どこになにがあってなにがないのか等を普段から知っておくこと、自分が病気になった時には、情報の波に溺れずに必要な情報を掴み取って、自分がなにを望んでいるかをきちんと医師に伝えられるだけの「患者力」を持つことが本当に大事だなぁと思う今日この頃。
結局は、命の沙汰も自分次第、ってことなんだろう。
それにしても、自分の命を救うためのもっとも肝心な情報はネット上には載っていない。地域の中の本当に知りたい情報は、地域の人脈の中に眠ってる。