今日は緩和ケア研究会のメンバーの車にのっけていただいて、甲府で開催の秋山正子さんの講演会へ。 訪問看護の先駆者として知られる秋山さんは、訪問看護ステーションだけでなく、暮らしの保健室にマギーズセンター東京と次々と新しい試みにチャレンジされていて、スーパーナースのイメージが強い。
そんな秋山さんの「地域を耕し、日々を積み重ねていたら、新しい発展を生むチャンスに巡り合った」という言葉は、ずしんと響く。
医師だって、はじめから在宅医療に精通した医師がいたわけではなく、日々の診療の先に在宅があって、その在宅に踏み込んでくれる医師をスカウトしていった結果、在宅のできる医師が育っていった。
そうやって地域を耕していった先に、暮らしの保健室ができ、マギーズセンターができた。
上手に訪問看護等々を使って重装備にならない、「ほとんど在宅、たま~に入院」。 これを実現できる地域をつくろうと思ったら、地道に耕していくしかない。 当たり前のことだけれども、この大事なことを再認識させてもらう、とてもよい講演会でした。 お昼を済ませて、午後からはふくしま共同診療所院長の布施幸彦さんの講演会へ。
「ふくしま」で起こっている、普段目をそらしていることの一部を知ることには、罪悪感が伴う。というよりも、むしろ、罪悪感しか、ない。そもそもこうして書くことすらためらわれる。結局のところ東電から送られてくる電気を使いながらも、福島産の食べ物を避けて、のうのうと生きている人間に言えることなんか、なにもない。ただ、ずっとこころにとめながらも、この7年ずっと足を運び損ねている福島には、会いに行きたい人がいて、その人が語る福島のことが聞きたいと、こころから思った。今年こそ行けるだろうか。