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執筆者の写真medicaproject 医療福祉ライター今村美

そのまま嫌な感じでいい

朝ドラの『虎に翼』に朝から元気をもらう毎日。


「はて?」と言いながら、違和感をそのままにせず、でも最大限の思いやりを持って、率直に相手に伝えるヒロインの虎子。


虎子を取り巻く人たちも、みんなそれぞれの痛みを抱えながら、生きてる姿が愛おしい。

今朝の回は、兄嫁となった女学校時代からの親友・花江の‘戦わない女側’発言’に続く、 はて…?

みんな辛いなら、私はむしろ弱音吐いていくべきだと思う

解決はできない

でも受け入れることはできるでしょ?


といい、ともに法律を学ぶ弱音は決して吐かない男装のよねさんへの


よねさんはそのまま嫌な感じでいいから

思ったの

怒り続けることも弱音を吐くのと同じくらい大事だって

だから私たちの前では好きなだけ嫌な感じでいて といい、珠玉の言葉たちであふれておった。


(いまはさまざまな理由から)戦えない(状況に置かれた)女たちの味方として戦っているはずの戦える女たちが、戦えない女たちを置いてけぼりにしてしまうことは、いまもしょっちゅういたるところで起きていて、花江の寂しさは今の日本でも多分結構リアル。


その寂しさを、弱音を、飲み込まずに吐き出した花江、グッジョブ。

思っていることは、言葉にしないと伝わらない。

この大原則の実行は、シンプルだけど、むずかしい。

シンプルなことほど、むずかしいというのも多分よくあること。


怒り続けることも弱音を吐くのと同じくらい大事、というのも寅子に激しく同感するし、そんなよねをよねのまま、嫌な感じのまま、受け入れることにした寅子に、この人と友だちになりたい!と朝から思った国民はきっと私だけじゃないはず。 どんなにジェンダーギャップ指数で2023年は125位と過去最低な国だったとしても、それでも、寅子や花江やよねの時代の女性たちよりもずっとずっと自由を手に入れた、今の日本で生きる私たちとその自由は、たくさんの怒りと悔しいと寂しいと哀しい…とを超えてきた、知られざるたくさんの寅子や花江やよねさんたちのおかげ。


ありがとう。ありがとう。ありがとう。


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